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転職の内定辞退はメールと電話どちらが正解か専門家に聞いた

   

【この記事で分かること】
・トラブルにならない内定辞退【プロ監修】
・内定をもらったが他社も受けていて、回答を待って欲しい場合は言うべき? 言わないべき?

エージェントP:……では、新卒ではなく中途採用でも“ 内定辞退 ”は良くあるということですね?

ベテラン人事:よくあるなんてものじゃありませんでした。転職の場合、1社のみ受けてそこに合格し入社するということは、ほとんどありませんから……。

エージェントP:同時に何社も内定することがザラにある、と?

ベテラン人事:多くの場合、気になる会社に数社応募し、その中から何社も書類審査に受かり、何社も面接し、最終的に内定をもらうことになります。

エージェントP:ええ、ええ。

ベテラン人事:内定をもらっていないとしても、より志望している企業が残っていたら既に内定をもらった企業はキープとし、本命の転職活動を続けますよね? このようにして、複数社の内定が発生してしまうのです。

エージェントP:それで内定辞退が起きてしまう……。なるほど、興味深いですね。

エージェントY
いやちょっとまってよ!!

エージェントY プロフィール

エージェントP
え?
ベテラン人事
え?

エージェントP プロフィール

ベテラン人事 プロフィール

エージェントY
こんなインタビューみたいなパターンあったっけ? なにこれ?
エージェントP
何言ってるんですかヤスさん、あるあるですよ。

そんなこんなで、今回は人事業界歴15年のベテラン採用担当の方に、「誰も傷つけない正しい内定辞退の方法」を伺いたいと思います。

ベテラン人事
はい、よろしくお願いいたします。
エージェントY
凄いテンポいいね。

【保存版】波風を立てない内定辞退の方法【プロ監修】

1. スピードが肝心

ベテラン人事
内定を辞退することを決めたら、とにかく早く辞める旨を連絡をするべきです。これは企業側のコストが必要以上に膨らんでしまうことを避けるためです。
エージェントP
例えば辞退が1週間遅れただけで、そんなにお金が変わってくるんすか?
ベテラン人事
当然です。採用を担当する人以外にも面接をする社員の人件費もかかります。人件費だけでなく、広告費なども発生し続けています。
エージェントY
そうですよね。誰かが内定の辞退をすれば、また新たに採用活動をしなければいけないですから。
ベテラン人事
そのうえ内定辞退の連絡が来ない間、さらに他の人の合否判断が保留になっている事があります。先に内定を出した方の入社が明確になるまで先延ばしにされている、いわゆる補欠ですね。
エージェントP
補欠の補欠、さらにその補欠、と多くの人に影響が及びそうですね。
ベテラン人事
その通りです。内定を辞退するということは、いえ、内定を出されるということはその時点で複数の人の合否が絡んでいるということを肝に銘じてください。

繰り返しますが、辞退するのであれば早急に伝えることが非常に大切です。

2. メール or 電話

エージェントP
あっ、じゃあ断る時の連絡手段は何がベターなんですか?

やっぱり断るのって言いづらいことなので、電話よりもメールのほうが転職者としては楽ですよね。ただ、お世話になった人事担当者の方には直接口頭で言ったほうが良い気もしますし……。

エージェントY
転職エージェントなどの人材紹介会社を利用している場合は担当者経由で伝えてもらえば良いと思いますが、直接本人が伝えなければいけない場面ではメールと電話、どちらがよりふさわしいのでしょうか?
ベテラン人事
これはなかなか難しいところなのです。これまでは口頭でお断りするのがひとつの慣例のようになっていましたが、最近は後で確認をしたり、間違えを防止したりするためにも、形に残るメールで伝えることが一般的になっています。
エージェントP
あっ、メールでもいいんですね!!
ベテラン人事
ただし例外として、内定を辞退するまでに通常の対応以上に担当の方が面倒を見てくださることがあります。

そういった場合は口頭で、つまり電話でお伝えするのが人としての筋だと思います。

エージェントY
ちなみに、メールでお伝えする場合の文面はどのような内容が適切でしょうか?
ベテラン人事
多くの場合は「他社の採用条件が良かったから」という辞退理由だと思いますが、これが本当であったとしても記載すべきではありません。あくまでも自分自身のキャリアパスややりたいことの観点で辞退理由を書いてください。

他社選考で内定を待ってもらいたい場合

エージェントY
それでは、先ほど言っていた「他社の選考が進んでいて、既にいただいている内定を保留にする場合」について教えてください。

辞退するなら早めに、とは言っても、第一志望の企業の選考が続いている場合や合否待ちの場合など、で内定している企業に入社する意思を伝えられないケースもあると思います。

ベテラン人事
その場合でも、むやみに既に内定を頂いている企業を待たせることは、良い対応とは言えません。

スケジュール次第かもしれませんが、例えば第一志望の合否連絡を待っていることなど、自分の状況について内定をもらった企業に伝えるのもひとつの方法です。

エージェントP
え!? そういうのって言っちゃって良いんですか?
ベテラン人事
確かに驚かれるかもしれませんが、本当に大丈夫です。

むしろ早めにお伝えいただくことで、会社は辞退が発生するリスクに対してどのような準備をするべきかを考えることができますから。

エージェントY
これは意外でした。てっきり他社のことはおくびにも出してはいけないものなのかと……。

まとめ 〜嘘が一番良くないのです〜

ベテラン人事
選考が進むと、多くの場合面接の終わりに他社の選考情報など質問されます。その際に想定されるスケジュールを伝えておければベストです。
エージェントP
先ほどの他社の選考日程などですね。

でも、本当に大丈夫なんですか……? 「このガキ、ライバル会社受けてやがるwww」みたいなことになりませんかね?

ベテラン人事
その会社は行かないほうが賢明でしょうね。

どのような企業を狙っているのかを伝えることは、マイナスイメージにはなりません。むしろスケジュールを明確にしていることに対しては、私なら好印象を持ちますね。

エージェントY
なるほど。隠そうとするのがいちばん良くない展開になりそうですね。
ベテラン人事
その通りです。内定を頂いた企業にあらかじめスケジュール感を共有することで、辞退するしないという局面を迎えた時に入社承諾期日の延期などなんらかの手助けをしてくれる可能性もあります。

ぜひ採用面接は相互理解の場なので、辞退に関してもぜひ腹を割ってご相談いただければと思います。

エージェントP:……つまり、素直に生きろということですね。

ベテラン人事:そうです。肩肘をはらず、等身大の自分で採用面接に挑んで欲しいと思います。

エージェントP:いやはや、本日は貴重なお話を有難うございました! ベテラン人事さんにもう一度大きな拍手を!

エージェントY
なんだこれ。

伝説のエージェント
……このように転職活動はプロの助けを借りることでライバルと差をつける事ができる。できることなら転職希望者一人ひとりに、元人事担当者のベテランアドバイザーを付けてやりたいのだが、そうもいかないのが現実だ。

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