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履歴書、職務経歴書で人事はどこを見てる?丨元人事が教える

      2016/07/08

【この記事で分かること】
・人事担当者に「会ってみたい」と思わせる応募書類の書き方
・企業ごとに応募書類を変えたほうが良いのか?
エージェントY
以前このサイトで「履歴書の書き方」についてボスにご指導いただいたことがあります。
エージェントY
ここでは具体的な書き方のルールやマナーについて学びましたが、今回は実際に「履歴書の人事担当者が見ている点」が知りたいです。
ベテラン人事
それで私が呼ばれたというわけですね。

エージェントY プロフィール

ベテラン人事 プロフィール

エージェントP
ベテラン人事さんは結構な枚数の履歴書とか職務経歴書を見てきたんですよね?
ベテラン人事
そうですね。いまエージェントPさんが想像している枚数に桁を2つ増やしたくらいだと思います。
エージェントP
ヒェッ……。

エージェントP プロフィール

ベテラン人事
人事部には本当に多くの応募書類が届きます。

私達人事部が最初に確認するのは応募条件に該当するかどうかですが、条件を満たしている応募者というのは、実はそれほど多くないんです。

エージェントY
え! そうなんですか!?
ベテラン人事
ええ。それについてはまた後日お伝えしますね。

さらに今は「求人数 > 応募数」で、採用したい企業よりも採用される人材のほうが優位な市場です。

エージェントP
ん? 求人が溢れて応募者が有利という状態ですか?
ベテラン人事
最近の傾向としてはそうです。「採用したい企業」よりも「採用されたい人材」の方が少ないわけですから、企業が人材を取り合う形になっています。
エージェントY
でもそれって転職するチャンスとも言えませんか? 企業側は人材を採用したくてもできない状況というわけですよね?
ベテラン人事
その通りです。求職者にとってはチャンスなんです。

そんなチャンスをものにするためには、履歴書はしっかりと書いていただきたいものです。

エージェントP
お、話題が履歴書に戻ってきましたね!
ベテラン人事
今回は私の実際の経験をもとに、人事部に「ぜひこの人に会ってみたい」と思わせる書類の作成テクニックをお伝えします。メモの準備はよろしいでしょうか?
エージェントY
はい、よろしくお願いいたします!

人事担当者に「会ってみたい」と思わせる応募書類

ベテラン人事
とはいっても履歴書に関してはフォーマットに沿って書くものなので、今回は応募書類として「職務経歴書」「志望動機書」に焦点を当てて紹介しますね。

いま、会いたくなる「職務経歴書」

ベテラン人事
まずは職務経歴書です。

職務経歴書は過去からの経験をありのままに書いていきますが、単なる過去の経歴だけでは「会ってみたい」とは思ってもらえません。ちょっとした工夫が必要なのです。

エージェントP
ちょっとした工夫、ですか?
ベテラン人事
例えば営業職の人が未経験の経理職に転職しようとしているとします。通常であれば営業成績を主体に書いていきますが、そこに経理的な視点を入れていくのです。

自分(または、自分の組織)の営業成績が全社でどの程度貢献できていたのかを、売上、経費、利益などの数字を追記していきます。また経理的な事務処理等の経験があれば、これも記載していきます。

そうすることにより人事部は「これまで営業だけでなく経理の視点を持って働いており、そのために勉強してきた人だ。だから今回転職しようとしている」と感じるのです。

エージェントP
転職の理由を明確に説明できることが求められるのですね!
エージェントY
別業種の転職では分かり易いですが、同業種での転職ではどうですか?
ベテラン人事
考え方は同じです。これまでやってきたことに絡めてこれからやっていきたいことのエピソードを加えるのです。

WebディレクターからWebディレクターへの転職であれば、仕事以外でも多くのWebサービスを勉強のために利用してきたなど、「これまで転職に向けて頑張ってきた」ということを強調するわけです。

エージェントP
つまり「明確に御社に向かって努力をしてきた」ということが伝わればいいんすね!?
ベテラン人事
そうとも言えるでしょう。

いま、会いたくなる「志望動機書」

ベテラン人事
職務経歴書と同様に志望動機もこだわって書いていきたいところです。

具体的には以下の3点に気を配って書いて欲しいと思います。

1. なぜ、転職しようとしているのか

2. これまでのどのようなスキルや知識が転職先で活かせるのか(活かしていきたいのか)

3. 転職にあたって次の場所へ挑戦することの想いや志

エージェントY
基本といえば基本の事柄ですが、これらに関連した志望動機を書くということですね。
ベテラン人事
大切なのは、ただ単に「新しいことにチャレンジしたいです」ではなく、これまでの経験を(職種が異なっても)活かしていきたいと本気で考えていること、また挑戦したいという思いを明確に伝えることです。
エージェントP
最終的にはアツい想いも大切ということですね! そういうの得意です!!
エージェントY
(……ホントかな?)

自己分析だけでなく、企業研究も大切です

エージェントY
ここまでのお話は、自分のアピールに関することばかりですよね? やっぱりそれぞれの企業に合わせた内容も大切なんでしょうか?
ベテラン人事
はい。応募書類は自己の振り返りや自己分析をすることも必要ですが、応募しようとしている会社をある程度把握していなければ書けないはずです。
エージェントP
企業研究のポイントはありますか?
ベテラン人事
たとえ未経験であったとしても求められているスキルは何なのかを理解し、それに近づくために自分が何をすべきなのかなども事前にイメージしておく必要があります。
エージェントP
自分が何をすべきかイメージすること……。
ベテラン人事
ネットなどで得られる企業の情報は限られていますが、限られた情報のなかで自分なりに考えておくことが大切なのです。
エージェントY
情報を鵜呑みにするだけでなく、自分なりに噛み砕いて自分の意見とすることが大切なんですね。
エージェントP
ボスの紹介する企業研究についてはこちらをご覧ください!

まとめ 〜企業ごとにイチから書きましょう〜

ベテラン人事
職務経歴書や志望動機書は一つひとつの企業に合わせて書くことが大切だということはお分かりいただけたかと思います。

でもなぜか人事部には汎用性の高い文章(どこの会社にでも一旦提出はできる内容の)職務経歴書、志望動機書が届きます。それはもううんざりするくらい届きます。使い回しはすぐに分かりますよ、こっちはプロですから。

エージェントY
でもエージェント経由の転職希望者だと職務経歴書なんかは使い回しが多いのではないでしょうか?
ベテラン人事
ええ多いです。人材紹介会社で一度作成したものがそのまま使われるケースはよく見かけましたね。多くの応募者がやっていることなので、これはある種チャンスだと思いますよ。
エージェントP
なるほど! 他の応募者に差をつけられるポイントというわけですね!
ベテラン人事
そういうことです。エージェントから企業に合わせて職務経歴書の修正依頼が会った場合は、すごく有能なエージェントかもしれませんね。

もしくは「〇〇の企業に合わせて職務経歴書を書き直したいです」と自分から言ってもいいと思います。エージェントとしてはやる気のある転職希望者は大歓迎のはずですから、喜んで再添削をしてくれると思いますよ。

エージェントY
もしそれで渋られたら転職エージェントを変えればいいわけですね。そのためのエージェントの掛け持ち登録ですし。
エージェントP
勉強になりました。次は「元人事が教える! 採用担当者の口説き方!」をお願いします。
ベテラン人事
お答えしかねます。
エージェントY
でしょうね。

伝説のエージェント
……このように転職活動はプロの助けを借りることでライバルと差をつける事ができる。できることなら転職希望者一人ひとりに、元人事担当者のベテランアドバイザーを付けてやりたいのだが、そうもいかないのが現実だ。

そこで利用して欲しいのが【転職エージェント】だ。

彼らは完全無料で転職希望者諸君のサポートについてくれる。面接や応募書類の対策をしてくれるだけでなく、採用担当者と直接合否に関するやり取りをしてくれる場合もある。これは元人事担当者にもできないサービスだ。

今転職をする気がない者でも、近い将来の転職を考えている者は相談だけでも構わないので門を叩いて欲しい。「良い案件が会った時だけ連絡がほしい」など、転職エージェントの使い方は転職希望者の数だけあるのだから。

転職失敗バスターズとしては、エージェント在籍数の多い「リクルートエージェント」を推奨しているが、より自分に合ったエージェントを見つけたい者は比較ページでエージェントを見比べてみてくれ。

転職希望者諸君の転職活動がうまくいくことを心から祈っている。

>> リクルートエージェント(公式サイト)
>> 転職失敗バスターズ エージェント比較ページ