*

プロが教えるベンチャー企業のメリット・デメリットとは?

      2016/08/02

【この記事で分かること】
・ベンチャー企業のメリット・デメリット
・ベンチャーを選ぶ前にやるべきこと
エージェントY
そういえば、ベテランさんはベンチャー企業についての知識もお持ちなんですか?
ベテラン人事
一般の方よりははるかに持ち合わせていると思いますよ。いわゆる「ベンチャー企業」の人事業務に従事していたこともありますので。

エージェントY プロフィール

ベテラン人事 プロフィール

エージェントP
結局、ベンチャー企業ってどうなんですか? 労働環境がブラック企業並に厳しい所もあるって聞きましたよ……。

聞いたところによると、報酬がキャベツのところもあるとか……!

エージェントP プロフィール

ベテラン人事
報酬が野菜現物支給の企業については初耳ですが、確かに労働環境が大変厳しい所もありますね。むしろベンチャーの多くは労働環境が整備されていないと思ってもらったほうがよいかと。
エージェントY
うーん、そんなに労働環境が良くない企業であるなら、ベンチャー企業が栄えているのが不思議でなりませんね。
ベテラン人事
いえ、そんなに不思議な話ではありません。なぜならベンチャー企業には労働環境といったデメリットを秤(はかり)にかけても、充分にペイできるほどのメリットがあるからです。
エージェントP
えっ! そんなに大きなメリットがあるんですか!?
ベテラン人事
万人向けではありませんけどね(笑)それでも転職を検討する方が大手企業かベンチャー企業家で二分されるのは、ベンチャーにメリットがあるからに他なりません。
エージェントY
ベンチャー企業ってそんなに人気があるんですか?
ベテラン人事
ありますね。大手企業からベンチャーに転職を検討される方もたくさんいます。
エージェントP
えー! それじゃあ改めてベンチャー企業のメリットとデメリットを教えて欲しいです!
ベテラン人事
わかりました。今回はベンチャー企業の良し悪しなど、ノウハウについて紹介していきましょう。
エージェントY
よろしくお願いします。

ベンチャー企業のデメリット

ベテラン人事
まずはデメリットの確認をしていきましょう。「大手企業と比べて」という風に考えてもらえると分かりやすいかと思います。

デメリットその1. 安定性が低い

ベテラン人事
最も分かりやすいデメリットは、会社として安定していないことが挙げられます。
エージェントP
安定してない? すぐ潰れちゃうんですか?
ベテラン人事
一節には、ベンチャー企業の生存率は1年で40%、5年で15%、そして10年だと6%を切るとも言われています。
エージェントY
少ない!! 6%未満となると、94%の会社が夢半ばで倒産してしまうんですね……。
ベテラン人事
同じ会社で長く勤め、堅実にキャリアアップを狙いたいといった安定志向の方には向かないことがわかりますね。

デメリットその2. 労働環境がまちまち

ベテラン人事
職場の環境面が整っていない点も挙げられるでしょう。

大企業であれば法令以上の残業は管理をすることが当たり前となっていますが、ベンチャー企業では出退社時刻の打刻さえしていない会社もあるようです。

エージェントP
打刻がないと、残業代の出ないサービス残業が発生しますね。通称「ビス業」ってやつですね。
エージェントY
まあ多くの人は「ザビ残」って略すけどね。
ベテラン人事
働くオフィスの環境も十分ではありません。小さな話ですが文房具の有無でさえも異なります。
エージェントY
大企業では経費で購入できたり、そもそも備品として置いてあったりしますもんね。
ベテラン人事
オフィスもマンションの一室だったりすることもあり、お世辞にも快適に仕事ができると言えない企業もあるでしょう。
エージェントP
れっきとしたデメリットですね……!

デメリットその3. 将来が予測しづらい

ベテラン人事
そして重要なのは、自分自身の将来が読めない点です。
エージェントP
将来?
ベテラン人事
はい、もっと具体的に言えば年収でしょうか。

大企業であればしっかりとした人事制度があり、それに沿った運用がなされるので、自分の将来の収入をある程度読むことができます。

エージェントP
確かに先輩社員や上司のモデルケースがたくさんあると思いますし、ある程度の予測はつくかもしれませんね。
ベテラン人事
ところがベンチャー企業ではそれが難しいのです。ベンチャーの場合は社長次第でルールが変わるケースや、そもそもルールがないケースがあるからです。
エージェントY
ライフプランが立てづらいということになりますね。
ベテラン人事
そうなります。「デメリットその1」と重なることではありますが、堅実なキャリアプラン形成を狙っている方にはお勧めできない生き方ではありますね。

ベンチャー企業のメリット

ベテラン人事
さて、とはいってもベンチャー企業が大手企業と人気を二分しているのには理由があるはずです。

続いては、ベンチャー企業のメリットをご紹介します。

メリットその1. 裁量権が大きい

ベテラン人事
ベンチャー企業の良いところは、なんといっても仕事をする上で自分自身の裁量が大きいことです。

社長と近い存在でいることができ、あらゆることを任され経営に直結した仕事をすることができます。

エージェントP
それは魅力的かも……。
エージェントY
入社したばかりの新人が色々意見を言えたりもするものでしょうか?
ベテラン人事
新人が企画を立てたり発案したりというのは、ベンチャー企業では良くある話です。

新しいことへの取り組みも自分で企画し、直接経営者に提案することができ、その場で意思決定をしてもらうことも。スピード感を持って仕事をすることができるのです。

エージェントP
大企業だと上司に相談して、またその上の上司に相談して、関係部署を調整して、会議にかけて……って途方も無い道のりがありそうですね……。
ベテラン人事
そうなんです。そこで時間と労力を使ってしまうのは勿体ないですよね。その辺りの煩わしさはベンチャー企業には余りありません。
エージェントY
うーむ、間違いなくメリットですね。

メリットその2. 好きなだけ仕事ができる

ベテラン人事
先程、出退社時刻の打刻さえしていない企業があるという話がありましたよね。
エージェントP
ああ、「ビス業」の話ですか?
エージェントY
(……流行らせようとしてる?)
ベテラン人事
あれは考え方によってはメリットにもなりえるのです。

出退社の打刻がないということは、言ってしまえばいくら働いても許されるということになりますよね?

エージェントY
なるほど! ずっと働いていたい人にとっては打刻しない方が好都合なのですね!
ベテラン人事
そうです。大手の企業の中には、ちゃんと退社しないと怒られてしまうところもありますからね。
エージェントP
人よりたくさん働けば、もっと仕事ができるようになるものですか?
ベテラン人事
それが正しいとは言いませんが、他の人より二倍働けば二倍成長できるかもしれません。可能性はあります。

いくらでも仕事をしていたい! 誰よりも成長したい! という想いを持っている方にとっては、もってこいの職場ではあるでしょう。

メリットその3. 仕事の効率があがる

ベテラン人事
ベンチャー企業の中には社員にとんでもない量のタスクを課すところもあります。

例えば定時で帰りたいと思ったら、仕事を時間内に回すスキルが自然とついていくことでしょう。

エージェントP
まあ、そうしないと帰れませんもんね。
ベテラン人事
大量の業務をこなすには正確な稼働計測を行い、タスクに優先順位をつけて消化していかなければなりません。
エージェントY
通常はハウツー本を読んだりして身に付けるような技術なのかもしれません。
ベテラン人事
はい、そうだと思います。

ベンチャー企業ではそういったことも無意識的に体得することができる場合があります。もちろん、身を削ってではありますが(笑)

メリットその4. 労働環境が優れている

ベテラン人事
労働環境が優れています。
エージェントP
ちょっと! さっき(メリットのとき)と言ってることが違うじゃないですか!!
ベテラン人事
確かに小規模のベンチャー企業ではマンションの一室だったり……、ということがあると思います。

ところが社員数が数十から数百の、ある程度の規模まで成長したベンチャー企業では非常にお洒落なオフィスが近年増えているのです。

エージェントP
どんな感じのオシャレさ?
ベテラン人事
主にIT企業で多いのですが、室内に船があったり、プロジェクションマッピングの海があったり。バーカウンターがあったり、床が芝生だったり、アンティークなソファーが並んでいたり……。
エージェントP
転職します。
エージェントY
行ってらっしゃい。
エージェントP
いや、それは冗談にしても、オフィスが綺麗だとモチベーションのアップに繋がりますよね。すごい分かります!
エージェントY
行ってらっしゃい。
エージェントP
いや、さっきのは冗談で
エージェントY
行ってらっしゃい。
エージェントP
……。

まとめ ~慎重に把握しましょう~

ベテラン人事
転職活動をする際、応募する会社のことをできるだけ理解しようとしますが、ベンチャー企業への転職を狙うのであれば、通常以上に慎重に実態を把握していくべきです。

ひとつの企業を立ち上げる経営者は、小さな会社であってもやはり魅力的な方が多いですので、面接等で会うことにより入社意欲が高まっていくことがあります。

しかし実態はどうなのかを探る必要があります。面接では自分のアピールと同時に、会社の状況を少しでも多く把握していき疑問点や不安な点をつぶしていきましょう。

エージェントP
はい! 了解しました!
ベテラン人事
慎重に実態を把握した上で、本当に「何がやりたいのか」を自問自答してくださいね。そのための手段として、どんな環境で働くのが良いかということを再度考えるのです。
エージェントY
そこで、ベンチャーの選択肢が浮かぶかどうかということですね。
ベテラン人事
その通りです。メリット・デメリットを見なおして、そもそも大企業が合うのかベンチャー企業が合うのかを今一度ゆっくりと考えて欲しいのです。

皆さんの転職が、自分の目的に合った最適な結果になることをお祈りしています。

エージェントY
今回も貴重なお話、本当にありがとうございました!

伝説のエージェント
……このように転職活動はプロの助けを借りることでライバルと差をつける事ができる。できることなら転職希望者一人ひとりに、元人事担当者のベテランアドバイザーを付けてやりたいのだが、そうもいかないのが現実だ。

そこで利用して欲しいのが【転職エージェント】だ。

彼らは完全無料で転職希望者諸君のサポートについてくれる。面接や応募書類の対策をしてくれるだけでなく、採用担当者と直接合否に関するやり取りをしてくれる場合もある。これは元人事担当者にもできないサービスだ。

今転職をする気がない者でも、近い将来の転職を考えている者は相談だけでも構わないので門を叩いて欲しい。「良い案件が会った時だけ連絡がほしい」など、転職エージェントの使い方は転職希望者の数だけあるのだから。

転職失敗バスターズとしては、エージェント在籍数の多い「リクルートエージェント」を推奨しているが、より自分に合ったエージェントを見つけたい者は比較ページでエージェントを見比べてみてくれ。

転職希望者諸君の転職活動がうまくいくことを心から祈っている。

>> リクルートエージェント(公式サイト)
>> 転職失敗バスターズ エージェント比較ページ