転職の面接時に聞かれやすい10の質問【回答例有り】
いくら前職の経歴が優秀でも、またいくら履歴書や職務経歴書がよく書けていても、面接の出来不出来によって採用の可否が変わることは言うまでもない。
今回は面接で必ず聞かれるであろう質問を10個だけ、厳選して解説していくとしよう。
目次
その前に、面接って本当に準備していくべきなの?
なんか予習していくのってズルしてるみたいで、僕は反対だな〜。
面接で事前に準備ができない人が本番(実務)で準備ができるとは到底思えないね!
必ず答えを練って用意すべき10の質問
1. 当社に応募した動機は何ですか?
企業には多かれ少なかれ、「競合」と呼ばれるライバル会社が存在しているものだ。同じ業界・同じ分野で日々しのぎを削る商売敵(がたき)だな。
さて、ここで面接に現れた君の人事担当はこう思うだろう。「どうして競合のB社ではなく、わがA社を選んだのだろうか?」と。
この疑問に納得のいく解を出してやるためには、志望企業のことを調べて調べて調べ尽くさねばならない。
志望企業は競合他社と比べてどのような位置にいるのか。どのような独自性があり、どのような点で勝っているのか。また、劣っているのか。
そこに、自分のやりたいことを重ねる。「◯◯である御社で、◯◯である私が貢献していきたい」という、会社と自分のマッチング度合いを力説するのだ。
まさに『敵を知り己を知れば百戦危うからず』な質問だな。そして、相手を知るためには熱意が必要というわけだ。
NG回答例
模範回答例
システムエンジニアとして5年ほど従事していた経験があり、プロジェクトの管理だけでなくプログラミングまで一貫して行っていました。
この経験から貴社で業務領域を跨いでの広い貢献ができると考え、志望させていただきました。
2. 前職を辞めた(転職の)理由は何ですか?
当然だが、前職の不満を並び立てるだけではだめだ。担当者は思うだろう。「同じような状態になればうちの会社も辞めてしまうだろうな」と。
ここではプラスの理由で辞めた、つまり「◯◯がしたいから辞めた」という説明が適切だ。キャリアプランについても言及すれば、より一層退職理由が評価の対象となる。
NG回答例
たとえ本当にそんな理由で辞めたとしても、この場で話すべきことはそんな話ではない。
模範回答例
プロジェクトの管理からプログラミングまで一貫して行っていたのですが、近い将来、プログラミングのような手を動かす作業は海外の働き手、またはAIに取って代わられてしまうと考えています。
もう一つの私の強みであるプロジェクト管理について、よりスキルを伸ばすため、退職を考えるようになりました。
3. 前職の業務内容は何ですか?
前職の業務と志望している転職先の業務の共通点から、将来自分はどのような仕事を行っていき、どのような人間になりたいのかがみえてくる。
例えば前職が営業職で志望先がシステムエンジニアだと、よほどちゃんとした理由がない限り「前職と似た業種を探すべきでは?」と思われてしまうからな。
NG回答例
前職と志望している転職先企業の業務の共通点についても言及し、キャリアプランの一貫性をアピールできるとなお良いだろう。
模範回答例
僭越ながら、この業務は御社でのプロジェクトマネージャー業務に重なるところがあると感じ、規模は異なりますが、業務に活かすことができるのではないかと考えております。
4. 当社に対してどんなイメージをお持ちですか?
基本的なサービスや商品は知っていて当然だし、利用したサービス(商品)があれば、その時のエピソードも交えて話をするのが良いだろう。その上で自分の意見や提案があればなお良い。
繰り返すが企業について知っていることは前提だ。漠然としたイメージ(良いイメージです、カッコイイイメージですなど)を答えるのは論外であることが分かってもらえただろうか?
NG回答例
またデータが必要な意見を出しているのであれば、ちゃんとしたエビデンス(データの証拠となる資料)を挙げなければならない。
模範回答例
しかし、御社のことを調べていくうちに幅広い年令を対象としたサービスであるということが分かり、一度イメージがひっくり返ったことを覚えています。
以前ホームページで公開されていた利用者データで、40代以上が30パーセント以上を占めていて驚きました。今では多くのオシャレで感度の高いユーザーを対象とした独創的なサイトだと思っています。
ただ、40代以上を対象とするとやや操作が難解な箇所もあるので、入社後に改善案を提案できたらなと思っております。
5. 入社したらどんな仕事を行いたいですか?
「自分のやりたいこと」と「この会社でできること」がマッチし、かつそれを思い描けているかを答えなければならないからだ。
その会社のことをよく調べ、「〇〇のようになっていきたい」という具体例を提示する形での回答が良いだろう。
NG回答例
模範回答例
前職でも同種の業務を行っておりましたが、一つのサイトを社員全員で運営している状態でした。
御社のように複数のサイトを平行して運営している企業で経験を積ませていただき、複数の案件をいくつも受け持てるような人材になっていきたいです。
6. あなたのアピールポイント(強み)は?
「長所と短所をお答えください」と同時に聞かれることもあれば、端的にそれぞれを聞かれることもある。
長所については自分のこれまでの業務で成功させた「具体例」と、その「要因の分析」まで説明できると良いだろう。
短所を言う際には、短所だけでなくその短所の反面としてある長所や、改善しようと勤めている姿勢を見せられるようにして欲しい。長所と短所は表裏一体だ。うまく短所を説明できるよう考えてみてくれ。
NG回答例
短所は短所で捉え、それに対する解決策を提示して欲しい。
模範回答例
前職でアクセスを倍にする施策を実施したのですが、思うように数字が伸びず、諦めて目標数値を下方修正する話し合いがなされました。私はぎりぎりまで頑張りたかったので、プロジェクトメンバーの力を借り、期日の当日にどうにか目標の数値を達成することができました。
反対に、そのような状態になると一つのことに集中しすぎてしまう「猪突猛進なところ」が自分の短所でもあると思っています。
諦めの悪い中でも、まわりを俯瞰する余裕を持って業務にあたれるよう努力してまいります。
7. 残業は可能ですか?
この質問では【基本的に「イエス」で良い】だろう。「残業は可能ですか?」「はい、御社規定に従います」だ。
ただし家庭の事情などでそれが難しい場合は先に伝える必要がある。入社後にそれを伝えても、話と違うじゃないかということになりかねないからな。
とはいえダラダラ残業することだけを求められているわけではない。残業は問題ないが、できるだけそうならないように仕事はしていきたい意志を伝えることも大切だ。
NG回答例
残業をすることがすべてそうだとは言わないが、ある程度の熱意は見せて欲しいと思う。
模範回答例
与えられた業務を最大限効率化し、定められた時間内で質の高い仕事をしたいとは思っておりますが、そうもいかないことも多いと思います。休日出勤や残業も必要に応じて積極的に対応させていただきます。
8. 給与はどのくらいを希望しますか?
変な駆け引きをしろとは言わないが、ただただ先方の条件を飲むだけではビジネスマンとして必要な「交渉力の欠如」という烙印を押されかねないぞ。
自分の希望年収を提示できるのは【自分の市場価値を客観的に把握している】証拠だ。志望企業の同じ立場の社員と年収が大きく離れないよう気をつけてもらいたい。
NG回答例
模範回答例
ただ、入社まもなくは学ぶことも多く、御社規定に従わせていただければと思っております。昇給のタイミングでぜひ現職の給与よりも高い金額をご検討いただけますと幸いです。
9. 最近気になっている時事問題は何ですか?
普段からニュースに関して興味を持っているか。政治経済や世界情勢など、ジャンルは何でも構わないが朝ぱっと見たニュースなどを話題にするのはやめるべきだ。
それに関して突っ込まれた時に何も答えられなくなってしまうと、考えの浅い者という印象を抱かれかねない。
普段からニュースには目を通し、特に志望業界に関連するニュースには自分なりの意見も言えるようにしておく必要がある。
またコミュニケーション能力についてだが、時事問題についての質問は予習が難しい。とっさの説明力が問われてくるため、緊張や本番に弱い者はくれぐれも普段からの情報収集を欠かさないようにすることだ。
NG回答例
模範回答例
さらに今後金利の拡大が検討されているということなので、より一層一般消費者への影響が懸念されます。
ちょっと余談ですが、マイナス金利が導入されてから金庫の大手製造会社の株価が急騰しているのが面白いなと思いました。
10. いつ頃から勤務できますか?
現職があるものは引き継ぎ期間等を考慮し、現職にも迷惑がかからないような期間をあらかじめ準備しておく必要がある。
とはいえ採用企業側も少しでも早く入社して欲しいと考えているため、どんなに遅くとも3カ月以内の日程を提案できるよう現職と調整してもらいたい。
離職中のものは基本的にいつでも入社できるだろう。一日も早く働きたいですという意欲を見せていこう
NG回答例
模範回答例
まとめ
さっそく今日教わったことをシートにまとめました。転職希望者の皆さんも是非ご活用ください。
他の質問にうまく答えられなくても、予習してきた質問を答えられれば失点を取り返すことができるかもしれない。
ぜひこの記事を活用し、負けない面接に挑んで欲しい。