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自己都合退職と会社都合退職での失業手当給付金の違いについて

      2016/09/09

【この記事で分かること】
・自己都合退職と会社都合退職の違い
・自己都合、会社都合それぞれの失業手当の違い
エージェントY
「自己都合」と「会社都合」での退職での「失業手当」の給付金について詳しく教えてください!
伝説のエージェント
勉強熱心だな、エージェントY。いいだろう!
エージェントP
ジコツゴウ? コヨウヌシツゴウ? シツギョウテアテ? キュウフキン?
伝説のエージェント
……エージェントPもよく学ぶように。

自己都合退職と会社都合退職での失業手当給付金の違いについて

伝説のエージェント
まずは「自己都合」と「会社都合」での退職時の失業手当について説明しよう。
エージェントY
「失業手当」と雇用保険の「失業等給付」は別ですか?
伝説のエージェント
俗に「失業手当」と言われるものは、雇用保険の失業等給付の一部である基本手当を指すことが多いのだが、用語が分かりにくいため「失業手当」と表現することにする。
エージェントP
(プシュー!)
エージェントY
……そのほうが良さそうですね。

1. 2種類の受給資格について学ぶ

伝説のエージェント
まず初めに覚えるべきは、この「失業手当」は退職理由と年齢、雇用保険の被保険者であった期間によって受給できる日数と受給開始できる時期が変わってくるという点だ。
エージェントP
確かに、会社が辞めろって言って辞めたのと、自分で辞めまーすって言って辞めるのでは、貰えるお金が違うに決まってますよね。
伝説のエージェント
会社都合での退職で「失業手当」をもらう者は、特定受給資格者という言葉で表現される。
エージェントY
本人に非がなく、倒産や解雇等、事業所側の都合で離職した方の場合ですね。
伝説のエージェント
他方で自己都合での退職で「失業手当」をもらう者は、一般受給資格者という言葉で表現される。まあ、エージェントPの言ったとおり、自分の意思で辞めることを決めた者だな。
エージェントP
どのような違いがあるんすか?
伝説のエージェント
一般受給資格者のうち、正当な理由のない自己都合退職の場合は3か月間の給付制限がつくんだ。定年による退職は正当な理由のため、給付制限はつかない。
エージェントY
要するに、自分の意志で辞めた場合は3か月間は失業手当が振り込まれないということですね。
伝説のエージェント
そうだ。3か月間の期間を給付制限というので覚えておいてくれ。

2. 給付期間はどれだけ違う?

伝説のエージェント
他にも年齢や被保険者期間から算出される給付期間も大きく異なることも知っておいてもらいたい。

基本手当の所定給付日数(特定受給資格者)

区分\被保険者期間10年未満10年以上
20年未満
20年以上
全年齢90日120日150日

基本手当の所定給付日数(一般受給資格者)

区分\被保険者期間1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満90日90日120日180日
30歳以上35歳未満180日210日240日
35歳以上45歳未満240日270日
45歳以上60歳未満180日240日270日330日
60歳以上65歳未満150日180日210日240日
エージェントP
正直ピンと来ないので、具体例を出してもらってもいいですか?
伝説のエージェント
上の表を見ながら考えて欲しいのだが、そうだな。例えば、

・雇用保険の被保険者であった期間が5年以上10年未満
・離職時の年齢が30歳以上35歳未満

の者が「失業手当」をもらおうとする場合、倒産での離職の場合(会社都合退社)は特定受給資格者となり所定給付日数が180日だが、自分の意志で辞める(自己都合退社)だと一般受給資格者で所定給付日数は90日となる。

エージェントY
倍も違いますね。それに、一般受給資格者は手当を受けるまでに3か月ほど空いてしまうということでしたね。
伝説のエージェント
その通りだ。

これらの受給区分は退職する際に会社から発行される離職票という書類に書かれた退職理由によって決まるのだ。会社都合の退職なのに、離職票には自己都合と書かれてしまった場合などは、異議申し立てをすることができる。離職する際には必ず目を通すべき書類の一つだな。

3. 受給区分って変えられるの?

エージェントY
以前ハローワークを取材した際に、窓口で「自己都合退社にされたけど、職場のイジメが原因で体を壊したのが原因だ! 会社都合退社にしてくれ!」とゴネている方を見かけましたんですが……。
伝説のエージェント
あくまでも主観の自己申告で退職理由を変更するのは難しいのが実情だ。
エージェントP
客観的な証拠となると、何が必要になるんですか? 探偵でも雇います?
伝説のエージェント
そこまでしなくても良いが、元同僚の証言、病気だというならば診断書等は必要になるだろう。仮にそれらを揃えたとしても、必ずしも退職理由を変更できるわけではないんだ。
エージェントY
縁あって勤めた会社ですもんね。離職するときもお互いに不満を残さず手続きを勧めたいですね。

エージェントP
そういう時はやっぱり転職エージェントですね! 大手のエージェントなら、正しい辞め方だけでなく、「失業手当の観点からみて、果たして本当に今辞めるべきなのか」についても相談に乗ってくれそうですし。

伝説のエージェント
転職のするタイミングについてはこのサイトでも記事にしているが、転職エージェントに直接相談したほうが、個人的な状況も加味した結論を下してくれるだろう。

エージェントY
転職の大手といえばリクルートエージェントやマイナビエージェントですね。退社について的確なアドバイスを貰うためにも、どちらかには登録しておきたいところです。

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エージェントY
また、姉妹サイトの「サバイブ|日本一わかりやすいお金のメディア」では、ブラック企業を辞める際に絶対知っておくべき社会保険というタイトルでより詳しく失業手当について説明しています。時間があれば、こちらもご覧いただければと思います。
エージェントP
今回も勉強になりました! ボス、ありがとうございました!!